蓄電池の寿命って・・・?
2022.01.29
近年、家庭用蓄電池が開発されたことから、「蓄電池の寿命はどれくらいなの?」「どうやったら長持ちさせることができるの?」といった疑問を抱く方も多いかもしれません。そこで、ここでは蓄電池の寿命の目安と、できるだけ長く使うためのポイントなどを紹介します。
目次
蓄電池の法定耐用年数は6年
国税庁によれば、蓄電池の法定耐用年数は6年となっています。そう聞くと「6年で寿命!?」とビックリしますよね。しかし、法定耐用年数は、あくまでも税法上の耐用年数のことです。
建物やパソコンなど、古くなれば古くなるほど資産的価値が減る資産を税法上で減価償却といいます。この減価償却資産の価値がゼロになるまでの年数が法定耐用年数で、蓄電池の場合はそれが「6年」ということになります。
法定耐用年数は税法上の概念であり、設備や機器の実際の耐用年数とは異なります。メーカーの保証が10年、15年となっていることからもわかるように、6年経ったからといって直ちに使えなくなるということではありません。
家庭用蓄電池の実際の寿命は?
蓄電池の寿命は、「使用期間」と「サイクル」という2つの指標で表します。一般的には10年・6000~12000サイクルが目安です。
サイクル数という耳慣れない言葉が出てきましたが、これを正しく知ることは蓄電池の寿命を伸ばすことにもつながります。
使用期間
使用期間とは使用開始から寿命までの期間を示すもので、家庭用蓄電池の場合は15~20年がひとつの目安です。
サイクル
蓄電池が空の状態からフル充電を行い、空になるまで使用すると1サイクルです。寿命として記載しているサイクル数とは、このサイクルを何回繰り返すと性能が劣化するかを示しています。主流の蓄電池の寿命は、約6,000~12,000サイクルですと言われています。
サイクル数の算出条件はメーカーごとに異なるため、購入前にひととおりチェックしておくといいですね。
各蓄電池の寿命の目安
蓄電池を扱うメーカーは様々あり、それぞれのメーカーに特長があります。それぞれにメーカーや製品の特長がありますので、比較して、ご家庭に合うものを選ぶと良いですね。
パナソニック LJ-SF50B | 3000回(8年) |
---|---|
パナソニック LJB1156 | 10000回(27年) |
シャープ JH-WB1621/JH-WB1821 | 12000回(33年) |
京セラ EGS-ML0650 | 6000回(16年) |
使用する蓄電池によって、その寿命が違ってくることが分かりますよね。ここで気になってくるのが寿命がきた蓄電池はどのような状態になるかですよね。寿命を迎えれば使用できなくなるとお考えの方もいるでしょうが、全く使えなくなるわけではありません。
見られる変化は充電できる容量の減少です。一般的には寿命前の70%ほどに蓄電容量が減少すると言われていますが、これはメーカーや蓄電池の種類によって違いがあります。50%もしくはそれ以下まで減少するものもあれば、依然として90%以上の高い数値を維持するものも見られます。
とはいえ、蓄電池を購入するうえでは寿命と商品価格のバランスが重要になってくると思います。種類の異なる蓄電池をいろいろなメーカーのものと比較してみるのもいいかもしれないですね。
寿命が長い蓄電池を選ぶコツ
大容量の蓄電池では、1回の充電・放電で扱える電力量が多いため、サイクル数が少なくなります。つまり、そのぶん蓄電池の寿命が長くなる傾向があるわけです。
メーカーによっては4000回を大きく上回るサイクル数に耐える、タフな製品を作っているケースもあります。
ただし、こうした容量が大きく、耐久性に優れた蓄電池は本体価格が高くなりがちです。なるべくお得に買うためにも、国や自治他の補助金制度なども利用してお得に導入を検討してみましょう。
蓄電池の補助金の記事はコチラ↓
まとめ
蓄電池の寿命は一般的に10年前後とされていますが、使い方や設置状況などで差が出るケースもあります。蓄電池を長持ちさせるためにも、メーカーで推奨する設置場所や設置環境を守り、また適切な点検などのメンテナンスで劣化を防ぎましょう。